Good Middle-Age

 

私はケネディ暗殺事件の時はまだ生まれてませんでした。その後、テレビで見てアメリカの大統領が暗殺されたという衝撃と、あまりにも謎が多い事件なのですごい興味を持った記憶があります。

 

ただ謎というか疑惑って作られるものも結構あると思うし、テレビ・書籍などは話題性も必要になりますからね。何が真実なのか？もしかして謎なんてないのかって考えたりしてます。

 

今年の1/18に放送された「マサカの衝撃事件6」では、マフィアの犯行が有力という内容でしたので、真実かどうかは別として簡単にまとめました。

 

ケネディ暗殺の黒幕

暗殺の黒幕は旧ソビエト（KGB)やキューバ、マフィア、CIA、ジョンソン副大統領などいろんな説がありますが、番組では新事実ということでマフィアが黒幕ということでした。新？

 

暗殺犯として逮捕されたのはリー・ハーヴェイ・オズワルド。そして2日後にジャック・ルビーに銃で撃たれて死亡。そのルビーは「ケネディ夫人のために仇をとった」という証言だけで、なぜ殺したのか？誰の差し金か？どうやって警察署に入ったのか？謎は残る。

 

しかし、ルビーは重要な証言をしないまま3年後の1967年に獄中で病死。この2人が死んだことで事件は迷宮入りに…。

リンドン・ジョンソン大統領が事件を調べるウォーレン委員会を組織。約9ヶ月の調査で公表された報告書では、暗殺犯はオズワルドただ1人、そのオズワルドはルビーに単独で殺されたという結果だった。

 

ケネディ大統領の人気が高かったため、報告書に納得できない国民から疑惑の声が上がり、それが黒幕がいるという説に繋がっていくことになる…。

 

マフィア説

1976年に下院暗殺調査委員会が発足。メンバーの弁護士ロバート・ブレイキー氏が暗殺の裏には陰謀があったと判断し、首謀者はマフィアだと唱えた。また署内で容疑者を殺害されるという失態を犯した警察も独自に背後関係を調べ、オズワルドとルビーを繋ぐ1人の黒幕の存在が明らかになった。

 

黒幕はアメリカ南部のマフィアのボス、カルロス・マルセロ

 

ナイトクラブを経営するルビーは裏社会とも繋がりがあり、特にマルセロとは深い関係だった。オズワルドの祖父はマルセロの下で賭博の胴元をしていた。2人はマルセロと繋がっていたのだ。

 

ケネディ暗殺の動機

ケネディの弟ロバートは司法長官になりマフィア壊滅を目標に掲げ、連日大物マフィアを起訴していたためマフィアから憎悪の目で見られていた。

 

マルセロは1961年にマフィア一掃政策により国外追放になっていた。数週間後にはマフィア仲間の助けで密かに帰国していたが、マルセロにとってものすごい屈辱だった。自分に恥をかかせたケネディ兄弟を恨み報復を考えた。

 

マルセロは司法長官のロバートを殺しても、頭である兄の大統領が噛み付いてくる。そこで頭を始末すれば尾っぽも始末できると考えた。

 

警察はマフィア一掃作戦に対する恨みを考慮しマルセロを重要な容疑者としてマークしていたが、決定的な証拠を掴むことはできなかった。

 

マルセロが証言？

マルセロは1985年にテキサス州のテクサーカナ連邦刑務所（連邦政府矯正施設）に服役する。FBI捜査官のトーマス・キンメルは管轄内に服役したマルセロが、まだニューオリンズの顔役なのか探ることを目的に接近することした。

 

マルセロは銀行強盗で服役していたジャック・レニンガムという男と仲良くなっていた。そこでトーマス・キンメルはレニンガムに取引を持ちかける。情報を提供すれば禁錮8年を半年で出してやると。

 

取引の内容はマルセロと同じ部屋にしてやるから、彼から過去に裏で糸を引いた犯罪をできる限り聞き出して欲しいと。その時のレニンガムには断る権利すらなかった。

 

レニンガムはマルセロと同部屋になり、最初の作戦である盗聴器付きのラジオを置く。2人の会話は警察とFBIのダラス支局に送られ録音されていた。

 

そしてマルセロの口から飛び出したのが、
「あのクソ野郎を処分した男は俺の子分だ。あいつは俺の言いなりだったよ。」

 

－誰のことだ

「知ってるだろう、ダラスの教科書倉庫ビルからケネディを撃った男さ。ルビーはダラスの俺の店で上がりをちょろまかしていた小僧だ」

 

－オズワルドを殺したルビー？

「そう、俺はあいつを利用したんだ」

マルセロはマズいと思い話題を変えた…。
警察の調査はなぜかここで終了。マルセロが逮捕されることも事実が公になることもなかった。

 

レニンガムはインタビューで言った、

「大統領を殺したと本人が言ったんだ。テープを使えば間違いなく有罪にできたはずだ」

レニンガムは任務が遂行した証に半年後に出所した。

 

なぜマルセロは逮捕されなかったのか？

アメリカとキューバは1950年代は友好国でカジノなどはアメリカマフィアの資金源だった。しかし、1959年にカストロによる革命政府が誕生してからソ連との関係が強くなり、アメリカとは断絶状態になる。

 

1960年夏頃から、CIAはマフィアと共謀してカストロ暗殺計画を立てていたが、情報が漏れて暗殺計画は失敗。そして1961年にケネディが大統領に就任。その後に起きたのがキューバ危機だった。

 

ケネディ大統領はソ連と交渉の末に和解したが、カストロは国連の核査察を拒否。アメリカがキューバの核に怯えている頃、ケネディ大統領にキューバN0.3のファン・アルメイダ（軍司令官）からアメリカが全面支援してくれるならカストロを暗殺するという話を持ちかけられた。

 

公になれば核戦争の可能性もあるが、ケネディ大統領はアルメイダと手を組みカストロを暗殺することを決断。（アムワールド計画　1963年12月1日実行予定）

 

この情報を嗅ぎつけたマルセロは完全犯罪を思いつく（情報はCIAか？）。カストロ支持者であり、対立するケネディを殺す動機があるオズワルドに暗殺を命令する。

 

マルセロは暗殺後の捜査で必ず自分にたどり着くが、ケネディのカストロ暗殺計画を握っているから自分を捕まえればケネディの陰謀が世界中にバレる。だから追求できないと考えていた。

 

ダラスのパレードが中止にならなかった理由

ケネディ暗殺計画はダラスの他にシカゴ、タンパの3ヶ所だった。シカゴで選ばれたのもオズワルドと同じカストロ信奉者の若者だったが、事前の通報で警察に拘束された。パレードは警護班の説得により中止。

 

警護班はダラスとタンパも中止するように進言したが、ケネディには中止にできない事情があった。それはアムワールド計画まで残り1ヶ月を切っており、キューバに対してメッセージを伝えなければならなかったのだ。

 

CIAが作ったアルメイダを支持する演説をより効果的にするためには、危険を犯してでもタンパを訪れる必要があった。それを知ったマルセロはダラスで計画の実行を決断した。

 

計画通りにダラスでケネディ大統領は暗殺され、実行犯としてオズワルドが捕まった。マルセロは、その日の夜にルビーへ電話しオズワルドを殺すように命令。そしてルビーはオズワルドを射殺した。

 

ルビーは3年後に獄中で病死。マルセロもテキサス州テクサーカナ連邦刑務所を1993年に出所後83歳で病死した。これで3人共死亡し証言できる者はいなくなった…。

 

未公開の調査資料が数多くあり、2017年に一部が公開される！

 

感想

事件当時はマフィアの最盛期で、政治家の票集めにも協力していた時代。ケネディ大統領も例外ではなく、父親の代からマフィアと付き合いがあったという話は以前からありましたね。だからマフィア説が有力と唱える人が多いのでしょう。

 

ただマルセロがカストロ暗殺計画を本当に知っていたのか？CIA？どこからの情報かわかりませんでした。幾つかの話に肉付けされてできた犯行説のような気もします。やはり決定的な証拠がないと何とも…。

 

たしかにマルセロは資金もあり、政治家への献金でかなり政治的にも影響力があったようですが、その辺を考えると献金先のリンドン・ジョンソン副大統領などにも絡んだ話になってしまい、陰謀説がさらに膨らんでしまう。それもどうなんでしょう？

 

レニンガムの話は、以前YouTubeで見たような気がします。ただマルセロが死んでから相当な歳月が経ってからというのもね。もう先が短いからなのか？FBIが録音しているならいずれ公表されるのかもしれないけど、何もないかもしれないし…。

 

新事実というので期待したけど…。

 

最後に

私自身、情報が公開される2039年まで生きたいと思ってるけど、70歳になってるから生きてるかどうか。知らないほうが良かったりしてね。ただ一部の調査資料が今年公開されるので、少しだけ楽しみな気もするけど、過度な期待はしないほうがいいかも？

 

色んな陰謀説に心が動くのも確かですが、50年以上経過しても事実を語る人間がいないということは、新事実はないのか？それとも裏で巨大な何かが動いたのか？でも巨大ってどんだけデカいんだって話。

 

何はともあれ疑惑は続くでしょう・・・